自分図鑑合同会社 > 読み物 > 出版社を通さずに紙の本を売るには【ネット広告できっかけを作る編】

出版社を通さずに紙の本を売るには【ネット広告できっかけを作る編】

出版日記

2022/04/26

 

前回は本の販売開始~売れない日々を書きました。

 

今回は、売れるためにはきっかけが必要だという話を書きたいと思います。

 

 

 

ついに広告に踏み切る

私が販売を始めたときにはすでにコロナパンデミックが始まっていました。

 

このパンデミックが始まってから、個人事業主や小規模事業者を守るために、国や県から様々な補助金制度が実施されていました。

 

私も、今のままでは「月5冊しか売れずに不良在庫を抱えて倒産」という道まっしぐらだったので、補助金をありがたく利用させていただき、ネット広告を出すことにしました。

 

 

 

Googleショッピング広告に出せない?!

ネット広告といっても様々な種類があります。

 

私はその中でも、「Googleショッピング広告」というものを利用したいと思いました。

 

ショッピング広告とは、Google検索で何かキーワードを打ち込むと、それに関連する商品が写真付きで表示されるものです。

(↓例:「ソファ」で検索したときのショッピング広告)

 

私のエンディングノートは、見た目にインパクトがあるので、「写真付きで表示できるショッピング広告が効果が高そうだ!」と思いました。

 

それに、ショッピング広告は一見おすすめ品として表示されたように見えるので、広告だと気づかれにくいというメリットがあります。

 

そこで、Google検索やYouTubeで必死に広告掲載方法を調べ、なんとか入力を終え、あとは「広告を掲載する」ボタンをポチッと押すだけの状態までたどり着きました。

 

そして「掲載する」を押すと、なんとエラーが・・・

 

何度やってもエラーが出るので、Googleに問い合わせしてみると・・・

 

 

 

なんと、本の場合、Googleと提携している出版社しか、ショッピング広告に掲載できないということが発覚!

 

当然、うちみたいな設立したばかりの出版社(かどうかも分からない小さい会社)がGoogleと提携できるはずもなく・・・

 

 

せっかく何時間もかけて広告ページを作りましたが、ショッピング広告への掲載を断念しました。

 

 

 

 

 

諦めて、BASEの自社SHOPに誘導へ

Amazonの販売ページに誘導することを叶わなかったので、自社SHOPに誘導する広告に切り替えました。

 

ネットショップサイト「BASE」には、Google広告と簡単に連携できる機能が備わっているので、それを活用してGoogle広告を出しました。

 

また、Facebook広告も同時に出すことにしました。Facebook社(現メタ)はInstagramも運営しているため、ひとつの操作で両方に広告を出すことができました。

 

 

AmazonとFacebook(Instagram含む)へ広告を出す準備が整いましたが、ひとつ大きな不安がありました。

 

それは、「無名の出版社の商品を買ってくれる人なんているのだろうか?」ということでした。

 

Amazonの購入サイトで商品を買う場合、出版社名はあまり表に出てきません。そのため、出版社の有名・無名を気にして買う人は少ないと思います。

 

逆に、BASE等のネットショップの場合、販売元のショップサイトに誘導してから購入してもらうため、どの出版社の商品なのかが一目瞭然です。

 

そのため、「こんな知らない会社の商品、大丈夫かなぁ」と購入者に不安がられて、誰も買ってくれないのではないかと不安に感じました。

 

しかし、そうは言ってられません。今のままではずっと売れないままなので、状況を打破するために広告掲載に踏み切りました。

 

 

 

 

Amazonで売れ始めた!

不安が的中しました。

 

広告は高い確率でクリックされるのですが、自社ネットショップでの購入になかなか結び付きません。

 

しかし、思わぬところで異変が起きました。

 

Amazonでの販売数が伸びてきたのです。

 

おそらく、広告を見た人がそのまま自社ネットショップで購入せずに、Amazonで検索してから購入してくれたのだと思います。

 

広告を出すまでは月5冊くらいしか売れなかった本が、少しずつ販売数を伸ばしていきました。

 

 

 

 

 

運よくギリギリ25冊達成!送料安くなった!

広告を始めて1ヶ月半くらいが過ぎたとき、最初の目標であった「月25冊」をクリアすることができました!それもほんとにギリギリで。

 

こんなギリギリで「小型軽量プログラム」の申請が通るのだろうかと不安でしたが、無事申請が通り、送料がグンと安くなりました。

 

正直、990円の本で380円の送料を払っていたら、手元にはほとんど残りません。本当に申請が通って良かった・・・

 

 

 

あれ?なぜかショッピング広告に載ってるぞ?

広告を載せ始めてからしばらく経った時、あることに気が付きました。

 

それは、掲載したくても出来なかったGoogleショッピング広告」に自分の商品が掲載されていたのです。

 

「あれ?なんでだろう???提携していない会社は掲載できないって言われたのに・・・」と思いましたが、

 

「きっとBASEを通じてGoogle広告に出すことで、ショッピング広告にも掲載される仕組みになっているのかな?」と何となく思っていました。

 

 

 

 

広告終了 でもショッピング広告は未だに載っている

約3ヶ月間広告を出しましたが、補助金期間の終了と共に、広告も終了することにしました。

 

「広告を止めると、せっかく伸び始めた売り上げも止まってしまうのかなぁ」と不安はありましたが、一旦止めて様子を見ることにしました。

 

広告を止めた翌月は、販売数は横ばいでした。

 

なぜかショッピング広告にも乗りっぱなしでした。

 

「何かの不具合で載りっぱなしになっているのかな?来週には消えているだろう」と思っていましたが、いつまで経っても載りっぱなしです。

 

 

 

ショッピング広告の上位に上がってくるようになる

さらに翌月になり、異変が起こり始めました。

 

広告を止めたのに、毎日売れるようになったのです。

 

「なんでだろう?」と不思議に思い、試しにGoogleで『エンディングノート』と検索してみると、

 

なんと私の商品が、「ショッピング広告」で上位に表示されているのです。

スマホで検索すると、ショッピング広告は一番上に表示されることが多く、3商品がスライドなしで表示されます。

 

その、スライドなしの3商品の中に私の商品が掲載されているのです。

 

世の中には何十種類ものエンディングノートが販売されているのに、3番目に自分の商品が表示されていることに驚きました。

 

法人名で発行しているものの、自費出版みたいな売り方なのに・・・

 

とはいえ、私は普段から「終活」というキーワードでよくネット検索しているので、私のスマホだから上位に表示されるのかもしれないと思いました。

 

そこで、「終活」には全く興味のない若者に「エンディングノート」というキーワードでGoogle検索してもらいましたが、私の商品は上位に掲載されていました。

 

 

 

 

広告費かけてないのに徐々に売り上げが上がってきた

Googleショッピング広告は、日によって上位表示されるものが変わります。

 

私の商品も1ページ目に表示されたりされなかったり。

 

それでもコンスタントに上位表示されるようになりました。

 

すると、それに伴い、販売数もかなり上がっていきました。

 

 

さらに、マイナージャンルとはいえ、ジャンル別ランキングでも上位に上がるようになりました。

 

 

まだまだ理想的な売上冊数には程通りですが、広告費をかけずに毎月売り上げが増加していくなんて、とても理想的な状態です。

 

 

 

 

レビューも14件

有名出版社の商品は、レビューも多く、100件を超える商品もあります。

 

でも、私の商品はサクラも使わず、14件のレビューが入りました。

 

正直、決して多いレビュー数ではないですが、しっかりレビューしてもらえたことに少し感動しました。

 

 

そして、☆も5と4だけの総合4.4と高い評価をいただいています。

 

ただ、☆5より4の方が多いので、「悪い本ではないけど絶賛するほどでもない」という評価なのかなぁと、ちょっと微妙な気持ちになりましたが・・・

 

それでも高評価をいただいていることは、素直に嬉しく思います。

 

 

 

次回は『出版社を通さずに紙の本を売るには』の私なりのまとめを書いていきます。
 

 

 

 

 

 

↓ 当社が販売中の終活ノートです。
 「親子の意思疎通ツール」、「自分整理ツール」としてご活用ください