骨董品屋が買い取ってくれるものってどんなもの? ~生前整理・遺品整理~
こんにちは。終活と自分整理を応援する「自分図鑑合同会社」の吉田です。
私は別事業として、生前整理・遺品整理の仕事をすることがあります。
見積もりの際に「骨董品屋さんで査定~買取りできますが、どうしますか?」と聞くと、ほとんどの依頼者さんから「たいして買い取ってもらうものは無いと思うけど、お願いできますか」と返答をいただきます。
後日、骨董品屋さんに査定をしてもらい、買い取り額に折り合いが付けば、その場で買い取ってもらいます。
高値が付く骨董品にはなかなか出会うことはありませんが、それでも何かしらは買い取ってもらえます。
今回は、生前整理・遺品整理の際に、骨董品として買い取ってもらえるものを紹介します。
なお、家に眠っている骨董品には地域性もありますので、あくまで私の経験談としてお話しします。
【 目次 】
●骨董品屋が買い取ってくれるものってどんなもの?●
価値の高いものでなくても買い取ってもらえる
テレビ東京系の「開運!なんでも探偵団」を見ていると、「○○作の掛け軸」など、有名作家の骨董品が出てきます。
本物だったら○十万円~○百万円というお宝です。
もちろん、偽物率も高いですが。
でも、「元商人屋敷」とかでない限り、そんな高価なお宝は滅多と出ません。
それでも骨董品屋さんに査定してもらうと、いろいろの合算で「買い取り額○万円」になることが多い。
では、どのようなものが買取り対象になるのでしょうか。
買取り対象になりやすいものとは
古い食器棚・タンス
古い食器棚やタンスは買い取り対象になります。
昭和初期に作られた、小さい引き出しがたくさん付いている食器棚などは、そこそこの値段で買い取ってくれます。
ただ、新しいものや和服タンスは買い取り対象にはあまりなりません。
(新しいとは、昭和30~40年代以降のものを指しています)
壷
買い取れる壷の基準は、ブランド(有田焼等)・柄・古さ・大きさ等で決まるようです。
江戸後期のものでも古い部類には属さないそうです。
また、大きな花瓶は需要が少ないため、程よい大きさのものが売れやすいようです。
木箱に入っているかどうかも査定ポイントのひとつになります。
お皿・食器
ブランド(有田焼等)・セットになっているか・古さが査定ポイントのようです。
長年の放置でものすごく汚れていても、この査定ポイントが高ければ、そこそこの買取値がつきます。
掛け軸
有名作家の作品が出てくることは、滅多とありません!
それでも、保存状態がよく、描写技術の高い人が描いたものであれば、数千円~数万円になることも。
文字だけの掛け軸は、買い取れない確率が高いようです。
着物
着物の基準は、着物地、古さ、柄、状態です。
10万円以上で買い取れる着物は滅多と出てきませんが、縮緬(ちりめん)や大島紬(おおしまつむぎ)など、人気の高い着物地で柄の良いものは、そこそこの価格で買い取ってもらえます。
逆に、
・新しいもの
・ウール、化学繊維
・黒一色(葬式用など)
などは、あまり買取ってくれません。
着物はパッチワークの生地として購入される方が多いため、綿製で柄の良いものであれば、多少のシミがあっても買い取ってもらえます。(安価ですが)
紙幣・コイン・切手等
紙幣や記念コイン、記念切手等をコレクションとして集めている方も多くおられます。
ただ、出回っている数も多いため、「希少品」が出てくる可能性は高くはありません。
それでも、ごく稀に「10万円で売れる1円玉」等、高価買取対象の希少品が出ることもあるようです。
欄間(らんま)
和室と和室の間にある欄間も、買い取り対象になります。
こちらも、彫刻の出来栄え、模様、古さなどから判断されるようです。
とはいっても、解体予定の家でないと、欄間を売る人はいないと思いますが・・・
仏具
仏壇を買い取ってくれる業者はほとんどないと言われています。
しかし、仏壇の中の装飾品(仏具)には、多少の買取値が付きます。
こちらも「古いもの」に限ります。
また、木で作られた仏像は、良い値が付くことがあります。買い取った仏像は、海外で人気があり、高く売れるそうです。
ちなみに私が頼んでいる骨董品屋さんは、『性根抜き』を終えてからでないと買い取ってくれません。
仏壇の処分等を行う時は、必ず『性根抜き』をしてからにしましょう。
その他の特殊なもの
今まで何十件もの現場を見ている中で、私の理解を超えるものもたくさんありました。
医療器具(メス等)や灯篭(小さめのもの)など、一風変わったものにはマニアックなコレクターがいるので、買い取り対象になるそうです。
以上が買い取り対象になるもの一覧でした。
意外なものも売れる場合があるので、自分で判断して捨ててしまわずに、一度プロに見てもらう方が良いかもしれませんね。
昭和中期以降のタンスは売れない・・・
処分費が高くつく荷物の代表的なものは「大きなタンス」です。
同時に、無料でもいいから引き取ってもらいたい荷物の代表も「大きなタンス」です。
この大きなタンスは、築30年以上の家には必ずといっていいほど、数本置いてあります。
ただ、買い取ってもらえない荷物の代表も「大きなタンス」なのです!
正確に言うと「昭和中期以降のタンス」です。
昭和中期以降といっても、「数年前に買ったニトリのタンス」であれば売れますが、「新しくもないし古くもないタンス」は、買い取ってくれる業者は非常に少ないのが現状です。
「荷物の処分額が減ればいいや」と考える人がほとんど
私の接するお客様の多くは、「うちに価値のあるものなんてない」と思っておられます。
それでも骨董品屋を呼ぶ理由はこのような気持ちからです。
・大きい荷物を引き取ってもらえれば、処分費が浮くから
・たとえ安価でも買い取ってもらえたら、処分費の足しになるから
・捨てる罪悪感から逃れられるから
このような気持ちからのようです。
実際、荷物を処分費は結構高くつきます。
依頼者からすると少しでも安くしたいし、できることなら誰かに使ってもらいたい。
このように思っている方が多いようです。
「うちには高価なものがたくさんある!」と自信を持っている方は、ご自身で納得いく骨董品屋を探した方が良いと思いますが、「荷物は減らしたいけど捨てるのは抵抗がある」という方でも、一度ダメ元で骨董品屋さんに見てもらうことをおすすめします。
滋賀県周辺で「うちの荷物に、買取りしてもらえるものがあるか知りたい」という方は、ご連絡いただければご相談に乗らせていただきます。
※自社での買取りを促すために書いた記事ではありませんので、もしお困りであればお問い合わせください。
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